
9月後半から世界的に株式市場の勢いがなくなり、2020年からの上昇相場に陰りが見え始めています。
既にS&P500は最高値から1か月で5%も下落し、想定と異なる動きにヤキモキされている方も多くいると思われます
その原因は、中国不動産大手企業のデフォルト観測と今後開始されるテーパリングによる金融政策の変更によるものとされている。
今まで右肩上がりに上昇していた相場から、気を引き締めなければ簡単に資産が目減りしてしまう相場へと変わりつつあると言えます。
このような状況は過去にもありました。
2018年の秋です。
この時期のアメリカはゼロ金利政策による景気回復が実現し経済は好調。
ゼロ金利政策を廃止し、利上げをペース良く行っていた時期になります。
年間を通して株式市場が低迷していたわけではなく、2018年前半はアメリカ3指数が最高値を連日更新するなど相場の勢いがあり、2021年と変わらない状況でした。
しかし、9月後半から長期金利の上昇リスクや米中貿易摩擦が激化。
アメリカ3指数は12月末まで断続的に低下し、最高値から20%近く下落してしまいました。
この下落局面はファンダメンタルズがあてにならず、市場関係者の思惑によって相場が弄ばれているようにも感じるほどでした。
現状の相場変動要因は長期金利の上昇リスク、中国に対するリスクであり、2018年と遜色ないとも言えます。
この下落は3か月間続き、それを超える期間の下落トレンドはまだ出現していません。
下落トレンドが3か月続くことは、コロナショック後に投資を始めた人であれば未知な体験です。
今まで資産が一方的に増えていく相場でしたが、何か月も資産が減り続け含み損まで発生するのであれば、精神的に非常に疲弊することでしょう。
そしてレバレッジを掛けて投資していた者は想定外の損失を目にする危険もあり得る。
現在、流行しているレバナス(レバレッジNASDAQ100)は、その好調さによりリスクを無視した強引な買い付けが見受けられます。
例えばTQQQは2018年の下落相場で50%以上の下落を記録しています。
コロナショック直後に投資した人はまだ助かりますが、今年から購入した人全てが損失を出すことになってしまいます。
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