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インデックス投資は長期投資をすることで理論利回り7%を得る新手の投資法です。

ここ10年でインデックスETFを愚直に積み立てることで大きな利益を出す投資家が多く誕生しました。

また、多くの方が推奨するようになった背景には、ここ10年間は年率15%以上と理論利回りを大きくアウトパフォームしていることも挙げられます。

 

しかし、ここ10年間アウトパフォームしてしまったので今後はアンダーパフォームが続くのでは?と不安になると思います。

株価の裏付けにもなる経済成長率は経済不安がない限り大きなブレはなく、経済成長に合わせて株価指数も同様に動くだろうと理論付けしやすい指標です。

経済成長率をアウトパフォームしたから急落があるだろう、逆にアンダーパフォームしているから反発しやすいだろうと安直に考えやすい傾向にある。

それによって直近のインデックス投資が調子良すぎるから、そろそろ限界だろうと不安になってしまうのです。

 

しかしそれは、結果が平均化されていくだろうという誤った思考と言えます。

株価は現状のコンセンサスであって中立な値です。

そのため、いつでも上がるか下がるかコイントスのように二択しかありません。

決して、箱の中に同数存在し、「上がる」を引けば、「下がる」の確率が高くなるものではないのです。

 

先ほどのコイントスで考えれば、表が+20%、裏が-5%とした場合。

(表裏交互に出続ければ年率平均7%程度になる)

過去10年では表が8回、裏が2回だけと、非常に偏った結果が出てしまいました。

それより前、2000年代であれば、表が3回裏7回のような逆に偏った結果が出ています。

つまり、長期であれば表裏同数出たとしても、短期や中期では偏ることは不思議ではないことです。

直近は表が出過ぎたのでそろそろ裏が出そう

20年間で結果がほぼ同数になったので、どちらにも触れやすい

ここ10年間表が出やすかったので今後も表が出やすい

どれも誤った考え方と言えるのです。

 

そして間違えていけないのは、年率7%は結果であって、理論的に求められた基準ではないということです。

インフレ率、経済成長率によって年率7%の結果が得られることは論理的に見える単なる理由付けに過ぎない

また、銘柄の入れ替えによってインフレ率や経済成長率への感応度は異なります。

50年の長い期間で見れば7%であっても、現状の構成比だと5%や10%に変化している可能性もありえます。

単純に年率7%基準を想定し、理論株価と現状の株価に大きな乖離が出ても、乖離を収束するような動きは決して起こりません

それは現状の株価がコンセンサスの総意であって、上がるか下がるかは全く予測不可能なことになるためです。