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コロナショック後、証券会社が販売するレバレッジ型投資信託が拡充され、若い個人投資家から多くの支持が得られています。

レバレッジ投資信託はインデックス指数などの参考指標に2倍または3倍など倍率で変動する商品で、まさにハイリスクハイリターンな投資信託です。

 

今までのレバレッジ商品と言えば、株式の信用取引やFXなどが主流で、堅実な投資家から支持されている投資ではありませんでした。

このように支持を得られている背景には、過去10年に渡って長期間の下落局面が発生しなかったことが大きいと考えられます。

インデックスETFなどに資金を投じれば、毎週、毎月、毎年と利益がどんどん雪だるま式に膨らんでいったと思います。

しかし、それは資産運用の技術が上がったのか、たまたま好環境に恵まれただけなのか本人にしかわかりません

大抵の投資家は好環境のぬるま湯に浸かって、利益の増加と共にリスク管理が甘くなり、大きなリスクを取るようになります。

自身が投じた元本以外はあぶく銭のような感覚になり、もっともっと増やしたい感情に陥ります

 

例えば数百万程度からインデックス投資を始め、追加資金をそれなりに入れていれば、数年で1千万になったという人は多くいると思います。

十分な利益が得られたと思います。

しかし、SNSなどを見れば数千万、億り人なんかもチラホラ見かけ、FIREという言葉も流行ったりしました。

そんな投資家を見ても、投資法は自分とさほど変わらず、あえて言えば「入金力」程度です。

連戦連勝が続くうちに投資スキルと相場環境への過信が膨れ上がり、足りないものは入金力だけと考えるようになります

それを補ってくれるのがレバレッジETFだったとも言える。

リスクが高い投資信託だが、2020年のようにコロナショックの下落から2倍、3倍になったレバレッジ投資信託も多く、好相場が続けば報われるものでした。

好相場が続く限り、簡単に資産が何倍にもできるレバレッジ投資信託は麻薬に近いものです。

1千万円からレバレッジ投資に移行してアッパーマス層に足を踏み入れてくると、自身の銘柄選好に絶対的な自信を持つことでしょう

あと数年で同じように倍々と増やせば、1億も見えてきます。

もう頭の中ではその金額が実現したように感じているでしょう。

1億をかなえるためにハイリスクハイリターンの投資信託に全資産を委ねた投資家は、暴落の最終局面で耐えきれずに資産を投げることになる。

レバレッジ投資は資産の上昇スピードは高いが、資産の減少スピードはさらに高い。

それは過去のチャートからわかるように、好相場はじりじりと長く続き、金融危機は数か月から1年程度しか続かない

何か月、何年も積み上げてきた利益が、たった数週や1、2か月で全て吹っ飛んでしまうこともザラにある。


最初の数週は楽観的に構えられるが、1か月も続けば少しずつ焦りだす。

毎日、価格を確認するが上げては大きな下げを食らい、含み益はどんどん減少していく。

これ以上下がると含み損になってしまうと吐きそうになりながら、全てを投げ売りするようになる。

そして、レバレッジ商品には手を出さなくなる。

 

資産は残っても投資マインドはズタズタで、レバレッジ商品に手を出す前より心理的ショックは高いでしょう。