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人間というものは平均という言葉が大好きです。

平均点、平均寿命、平均年収、平均年齢。

人々は平均を基に自身のライフプランを設計し、将来の安心を手に入れようとします。

投資においても、市場平均、平均利回り、ドルコスト平均法。

様々なもので平均よりも良いパフォーマンスを得ようと試行錯誤しています。

 

しかし、平均というものは過去の様々な事象を単一に考え、求められた結果に過ぎません。

平均に固執した考えをしてしまうと「ドルコスト平均法で安くアセットを購入できる」「債券の利回りは株式の平均利回りに劣る」などとミスリードさせてしまいます。

そしてアセットの平均利回りを基に数年後の資産高を皮算用したりしても意味がありません。

 

平均は過去から現在までの値を均したものですが、現在から未来も同じ値になると想像できますか?

世界経済も市場環境も必ずブレが生じます。

長期で見ても、そのブレが縮小するのか拡大するのかは未知数です。

 

例えばS&P500の長期の平均利回り7%近くあります。

毎年、平均と同じく7%の利回りを続けていくのであれば、資産も毎年7%増加するでしょう。

しかし、直近の値動きが平均より大きくアウトパフォームしていれば、多少値下がりしてもブレでしかなく、平均利回りは7%に変わりありません。

しかし、値動きのブレによって大きな損失を出してしまうこともあります。

 

どうしても投資に平均を用いたいのであれば、平均から外れた場合に原因を考察することが必要です。

平均から外れていた時期はどのような外的要因で影響を受けたのか。

「金融緩和していた、縮小していた」「為替の円安、円高が影響していた」「金利のイールドカーブが異なっていた」など何かしら要因を探すことです。

要因を理解すれば平均なんてことにこだわりが無くなり、平均としていた利回りをアウトパフォームすることは可能になってくるでしょう。