4c3de91492a4e9e182f687fa9b0a9d7b91c798de-thumb-1200x630-5187


 

皆さんはブルベアショートをご存じでしょうか?

レバレッジETFブル&ベアを同時に空売り(ショート)し、レバレッジ減価によってパフォーマンスが目減りすることを利用した投資法です。

売りと買いで相殺したポジションのため経済市況に左右されず、一見レバレッジ減価をタダ取りできるオイシイ投資法に見えるでしょう。

 

結論から言うと、「レンジ相場であれば儲かる」です。

レンジをブレイクしてしまうと、相殺ポジションが大きく乖離して損失方向にしか動きません

含み損で耐えることもできるが、ロスカットを防ぐためにそれなりの資金力が必要です。

下準備もなく、適当にポジションを持っても、上手くやっていける可能性はないでしょう。

そして、相場の急変に非常にもろい側面があるため、長期投資はまず無理と言えます。

つまり原理は簡単なのですが、資金効率は悪く、労力もリスク許容度もいる投資法です。

ただ、それでもブルベアショートをしたいというのであれば、少し知恵を出すことはできます。


・下落基調のETF同士を組み合わせる

まず1つ目は長期で新高値を出していないETFを探すことです。

これに最も該当するETFは、NUGTDUSTです。

 

これは金鉱株式ETFのブルベアになります。


NUGT


金鉱株の特徴である高ボラティリティーと、株式とゴールドのリスクを補完し合う関係を持ち合わせる組み合わせです。

NUGTDUSTは共に長期で新高値を出さず、双方とも下落基調で推移しています。

これはブルベア共にショートポジションで利益を出すことが可能な組み合わせと言えます。


またそれより劣るが、ブルベア双方下落基調なUCOSCOの組み合わせです。


UCO

 

このETFWTI原油に投資するETFです。

原油は経済活動とリンクしやすく、原油価格が下がれば産出を絞り、上がれば産出量を増やしたり、在庫を放出するなど対策が行われます。

つまり比較的レンジ相場になりやすい商品を使ったETFになります。

どちらも商品価格に連動しやすいETFを組み合わせる理由は、需給をコントロールしやすいので、レンジ相場になりやすいという側面があるためです。

 

それ以外の株式ETFのブルベアはどうかと言えば、S&P500SPXL&SPXUNASDAQTQQQSQQQがある。

 

どちらも長期的に株式が上昇しているため、やや安定感に欠けるが、少しでも安定感を求めるならSPXL&SPXU

レンジ相場を期待するならTQQQSQQQが良いと言えます。

spxl

TQQQ


・高金利時のみ投資対象とする

2つ目に金利水準を判断材料にして投資する期間を決める。

高金利の場合、ETFに組み込まれている先物ポジションのロールオーバーコストが増加します。

レバレッジETFは原資産よりも多くのポジションを持つため、その資金の調達金利が高くなれば、金利分ETFの下落が起こりやすくなります。

つまり、高金利であればあるほどブルベアショートは儲かり、ゼロ金利の時は旨味が少ないのでやらないという判断ができます。

 
・移動平均を使い、ポジションを調整する

3つ目に移動平均を常に意識し、ポジション調整を行う。

相殺ポジションは常に乖離が起こるものだと理解し、下落基調のETFは急落が起こっても淡々と売り増さなければなりません。

上昇傾向のETFであれば損切するように、機械的にポジションを減らしていかなければなりません。

 

それだけのことをやってブルベアショートをするか?

手をかける時間と収益が釣り合うと感じれば、アリだと思います。