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石油元売りや商社などの資源銘柄の資源価格(石油相場など)の変動による株価への影響を考える。


石油元売りや商社は海外に権益を持ち、そこから産出する資源を仕入れ、国内に売り捌いて利益を得ている。


ここで重要なのは採掘量や輸送量を一気に増やしたり、減らしたり出来ないこと。


売上は資源量(輸送量資源価格で計算されるので、価格が上がれば売上は多くなり、下がれば逆になる。


そして、売上から一定の比率でサヤを取り(マージン)、それが企業の利益になる。


このことから、売上高によって利益が増減することになる。


採掘量100 マージン率5% 経費200ドルに固定。


原油価格100ドルの場合

100ドル×100×5%-200ドル=300ドルの利益


原油価格が20ドルの場合

20ドル×100×5%-200ドル=100ドルの損失



原油価格が安くなるだけで赤字に陥ってしまう危険がある。


赤字になってさらに危険になるのは鉱業権の減損損失と在庫の評価損である。


採掘しても市場価格より高いコストがかかれば、権益自体が利益を産み出さない資産として見なければならなくなる(減損損失)


そして、在庫の平均価格が市場価格より高ければ相場の値段まで評価を下げないといけない(評価損)


資源銘柄は好調な時は大きな利益を上げるが、資源価格に依存しているため、一度悪くなると一気に多額の損失を計上しなければならない。


その危険があるため株価は他の業種よりも割安に推移してるとも言えます。


割安だから配当利回りも良い。


資源価格が安定していれば大きな利益を得られる一方、急落するといくら高配当銘柄であっても株価の急落は避けられない。


諸刃の剣のような銘柄です。