本物の割安株を見つけるために、今回は子会社の時価総額が親会社を超えている親子逆転企業をピックアップしてみる。
京成電鉄
京成電鉄は千葉県を基盤に鉄道事業を行っている会社です。
そして、日本随一のテーマパーク、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの筆頭株主でもあります。
出資比率は22%ほどです。
オリエンタルランドの時価総額は5兆円を超えていますので、単純に1兆1000億円もの株式を保有していることになります。
それに対して、京成電鉄の時価総額は5000億程度に収まっています。
設立当時の2大株主であった三井不動産は近年、定期的にオリエンタルランド株式を売却して出資比率を10%以下に引き下げている。
今後、京成電鉄が三井不動産と同様の売却を進める場合、企業の評価が見直される可能性があります。
宝ホールディングス
宝ホールディングスは宝酒造を本流とした酒造メーカーです。
2002年に宝酒造の一部門であったバイオテクノロジー部門を分社化し、タカラバイオを設立しました。
一部門だけあって、宝ホールディングスはタカラバイオの出資比率は60%もあります。
タカラバイオの時価総額は2500億円ですので1500億円もの株式を保有していることになります。
宝ホールディングスの時価総額1500億円程度ですので、それと同額です。
どちらの銘柄も出資比率を落とすことが株主価値を上げることになります。
その売却益は配当金や自社株買いに充てられることも可能と考えられます。
ただし、両社とも子会社の業績や株価によって評価が変わるので、子会社の動向と一蓮托生と考えなければなりません。
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