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2021329日 野村ホールディングスが米国子会社で顧客取引において多額の損害が生じると発表しました。

その顧客への損害請求額は20億ドルも業績への影響を示唆する内容だった。

 
業務遂行の過程で生じる可能性がある損害に関するお知らせ


この報道で株価急落。16%を超える大幅な下落となった。


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金融株は低PBR高配当として、個人投資家から人気があります。

野村ホールディングスは証券業界トップでIPOなど主幹事を多く手掛け、機関投資家や上場ノウハウなどを売りにした日本で唯一と言っていい投資銀行です。

リーマンショックの時は、リーマンブラザーズのアジア部門を継承するなど、海外展開も積極的に行っています。

配当利回りもここ最近では3~4%と高水準で、増配意欲も旺盛です。

 

しかし、金融業界は大きなリスクが存在する業界です。

バブル崩壊では銀行をはじめ多くの金融機関が不良債権処理に追われ、りそな銀行などが国の公的資金注入で国有化されるなど栄華の果てには地獄が待っているような業界です。

今回の野村の件においても、この不良債権が発生する可能性があるとしており、リスクの根深さを象徴しています。

野村證券の営業マンは資産家に巻紙の果たし状と名刺を投げ渡し、精神をすり減らして日銭を稼いでいるにもかかわらず、全く関係のないところで損失を発生させていては社員が報われません。

 

特にリスクが遍在する金融業界で問われるのはコーポレートガバナンス(CG)です。

企業統治ともいわれ、社内のリスクを洗い出すことで株主への責任を果たす行為です。

今回の野村ホールディングスの損害は、リスクマネージメント、統制管理がなされていなかったことに尽きると言えます。