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株式の銘柄選定の際、よく耳にする「バリュー株」と「グロース株」。

同じ株式であれば、企業価値を測るモノサシはいっしょと考えがちだが、株価に与える材料の違いに戸惑うものです。

 

バリュー株は割安株、グロース株は成長株とも言われ呼ばれます。

割安と言われると株価が安いからお得と考えがちだが、成長株と比べて割安だということで、企業価値と比べて安いとは限りません。

簡単に言えば、「毎日バーゲンセールなら、それが定価でしょ?」となりますからね。

では、なぜバリュー株は割安、成長株は割高になっているのか?

それは、「現在価値だけを評価するか、将来性を見込んで色を付けて評価するか」ということです。

つまり、バリュー株は現在価値をグロース株は将来性を評価しています。

 

バリュー株とグロース株の違いは主に3点あります。

まず、株価の判断材料が違います。

バリュー株は企業の収益性を表す、配当利回りや資産構成などを分析することで割安か割高かを判断して投資を行います。

グロース株は企業の将来性を表す、売上高や利益成長率、営業利回りなど分析することで現在の規模よりも明らかに大きくなると判断して投資します。

 

次に投資利益の構成が異なります。

バリュー株投資の場合はインカムゲインを重視し、グロース株投資はキャピタルゲインを重視します。

 

最後に投資スタイルも異なります。

バリュー株は現在価値と数年単位の企業価値を算定しているため、業績の上振れ下振れでも大きく株価が動くことはありません。

一方グロース株は、現在価値よりも数十年単位の価値を見積もっているため、業績の上振れ下振れでも予測が大きく異なってしまいます。

そのため、バリュー株はローリスクローリターン、グロース株はハイリスクハイリターンになる所以です。

つまり、ご自身の投資スタイルによって銘柄選択も異なるということです。

 

資産を築きたい場合にはグロース株に投資することが有効で、安定した投資利益を得たい場合にはバリュー株に投資した方が有効です。

 

 

ただし、投資してはいけないバリュー株はあります。

ただでさえ割安の株価が年々値下がりしている企業です。

現状の業績が申し分なくとも、市場規模の縮小、事業の斜陽化が顕在化している場合があります。

現状の配当が困難となり、インカムゲインが低下するためです。

そのような市場は未来がなく、盛り返すのに相当な努力が必要になります。

そのような企業へのナンピンは非常に危険です。