積立投資の基本はルールを作り、それに従い淡々と投資することが最良の戦略です。
分散投資、配当重視戦略、ドルコスト平均法など、リスクを抑える手段はいくつもあります。
しかし、積立投資で順調に資産が増えている局面では、積立行為が逆に機会損失を招いていると疑問に感じる時があります。
そして、決めたルールを逸脱し、追加投資したくなる状況があります。
しかし、この行動は積立投資においてはマイナスな行為であり、理性で回避することが必要です。
つまり、短期的視点で上手く立ち回ろうとする行為は失敗の原因となり、ルールを守ってリスクマネージメントに注力することが勝ち続ける秘訣になるということです。
同じ機会損失の観点から、世界的に著名投資家、ウォーレン・バフェット氏を例に説明する。
バフェットが投資する企業の条件は、事業内容が明確で、長期的に業績が良く、ブランド力があり、経営者に能力があり、割安であるという5つの条件があります。
そのため、2000年代当時はハイテク分野などバフェット氏にとって複雑すぎる分野には手を出していませんでした。
現代の私たちからすると、バフェット氏の行動は機会損失だと判断するでしょう。
しかし、それは結果から判断しただけで、ITバブル崩壊直後の状況を考慮すれば、安易に間違った判断とは言いきれません。
バフェット氏は機会損失を払ってでも、既存の投資戦略を変更しない方が、価値があると判断したと考えます。
ただ、その後はご存じのように、バフェット氏も投資ルールを変更し、アップルやIBM、Amazon.comに投資しています。
このように、ルールを無視することと、ルールを変更することは大きな違いがあります。
「結果しか見ず、過程を疎かにし、結果ルールを無視する行為」は長期投資ではもっとも愚かなことです。
積立投資で求めるべきは、長期的に上がっていく利益と配当です。
事業価値の分析に重きを持ち、日々の株価に一喜一憂するものではありません。
ルールを逸脱する取引や機会損失を気にするようでは、その人にとって長期積立投資は向いてないと思います。
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